Home ブログくらす 夜7時になったら、叫べ、叫んでしまえー!

夜7時になったら、叫べ、叫んでしまえー!

by Mariko Benson

「ウォーン」、「アーアアー」。毎晩夜の七時きっかりに、私の住むカナダの離島ペンダー島では、どこからともなく狼の遠吠え、もしくはターザンの雄叫びのような声が聞こえてきます。実はこれ、コロナウイルスで気持ちが沈んだ島民たちが、ほかの人々と安全に距離をとりながらも、お互いを励ますために、みんなで一斉に叫ぶというものです。

最初はちょっとビビッたのと、恥ずかしいのとで気が引けましたが、一度参加してしまうと、もう怖いものなし。子どもたちも一緒にベランダでキャーキャー叫んだり、島の南の方からは何やらトランペットやバグパイプなどの楽器の音もします。掛け声のように、こちらが吠えると、近所から吠え返しも聞こえたり。・・・

こんな時、ああ、島暮らしっていいなあと実感します。世知辛い世の中だからこそ、周りの人々とつながれている安心感は、何ものにも代え難いのです。

コロナで、失われたコミュニティの復活を

以前から、この島には、今の時代にはほとんど見られなくなってきた助け合いのコミュニティが確立していることで有名です。何かを盗んでも、フェリーに乗らないと泥棒も逃げられませんので、犯罪など、ほとんど聞いたことがありません。財布を落としたら、必ず戻ってきます。島のジョーク(冗談)で「夏になると、普段かけない車の鍵をかけないといけない理由は?」という質問に、「近所の人が、採れ過ぎたズッキーニを勝手に置いていくから」という答えがあるほど。

病気で手術代が必要な人、家賃が払えない人などがいれば、すぐに寄付金が集まります。友人が急な事故で旦那様を亡くしたときは、みんなが交代で食事を届けました。

コロナの今も、助け合い精神は強く、休業を余儀なくされたレストランの前売りギフトカードを買って地元ビジネスを支えたり、お年寄りが長蛇の列で待たなくていいように、ボランティアの人たちが食料配達をしています。地元プロ写真家のレイチェル・レンコウスキーさんは、ボランティアで自己隔離している島民の写真を遠隔から撮って、話題を呼んでいます。暗くなりがちなコロナムードをユーモアで盛り上げるためです。

0 コメント
63

おすすめ記事

コメントを書く